---初めまして、新たに北摂なび. blogメンバーになった、ニックネーム「seiki2000」です。
茨木市に引越してきてから日が浅いため、地元関連の事に予備知識が少ないのですが、ありのままの感想・発見という意味でご容赦下さい。
(勘違いなどは、どうぞコメント欄でお知らせください。できる限り、追記・訂正いたします。)
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川端康成文学館で、川端康成が受賞した本物のノーベル文学賞の記念メダルが展示されているということで、行ってみました。
---会期は2018/7/14(土)〜8/20(月)まで---

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 館内は撮影禁止でした。(なりきり康成」書斎体験コーナーを除く)

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□館内は撮影禁止だったので、メダルは写せませんでした。
(作家体験コーナーなど一部撮影OKのコーナーもあり、堅苦しくない工夫のある資料館です。
カツラなどで扮装できるので、川端康成氏も天国で苦笑されていることでしょう。)

行ってみて初めて気が付いたのだけど、「川端康成」という名前は知っている。「伊豆の踊子」「雪国」「古都」などの作品の名前は知っている。けれども、川端康成という人物の姿を知らない。「伊豆の踊子」「雪国」「古都」の物語がどのようなものなのかを、知らないに近い。*1)

川端康成文学館に入って、川端康成と奥様が2人で並んでおられる写真を見て、初めてそのことに気が付きました。「あ、、川端康成ってこういう人なんだ」と。

だから、正直にいうと、文学館の資料が自分の中には全くと言っていいほど、入ってこなかったというのが感想です。

ただ、展示室の真ん中にある大きな横長の年表に、川端康成の主な作品一覧が載っていました。その作品の数はものすごい数でした。年表の下にずらりと並んでいる作品名を何となく数えていると「156」の作品を書いていました。「古都」は136作品目でした。

これを見て思ったのは、最低でもこれだけの数を書かないと、ノーベル文学賞のような世界的に、客観的に評価されるという高みには行けないんだなということでした。

また、自分自身は3作品しか知らなかった。でも、その後ろには153もの作品がある。主な作品と書いてあったので、もしかしたらもっとたくさんの作品があるのかもしれない。その1つ1つ作り上げた作品の数の上にみんなに認知されるごく少数の「傑作」というものが生まれる。そんなことを教えてもらった展示会でした。

*1)ベストセラーで、映画化された作品も多いため主な登場人物やあらすじなどは知っていますが、作品自体をゆっくり鑑賞していない。おそらく茨木育ちの方は、地元の名門校の大先輩として、作品にも深く親しまれていることと思う。私もこれを期に、作品についてもっと良く味わいたいと思う。けれども一部を読んだだけでさえ、果てしない繊細さを感じるため、じっくりと読むと深い川端ワールドに沈み込みそうで、先々の楽しみにしておこうかなとも思います。川端康成氏はNHKアーカイブスに残された、対談の動画で見ると、気難しそうな写真の印象よりは、ひょうきんな人柄のようで、親しみが持てました。それでも長年の不眠のため一時期は、入院されるほど睡眠薬に頼り、最後は仕事場でガス自殺をされた。想像ではあるが、幼少時〜少年時代に次々と身内が亡くなる寂しい体験をされた事や、晩年は親交の深かった方々の他界が引き金で、自ら命を絶たれたのかもしれない。でも奥様が「事故のようなもの」と言われている事で、日常は平穏に過ごされていたのではないかなと少しホッとしました。この奥様の支えがあってこそ、日本文学の名作があるのだろう。

【参考】
川端康成文学館(茨木市HP内)
生誕地から小説の舞台まで〜川端康成ゆかりの地めぐり
 (地元のことが多く紹介されていて、オススメ)
NHKアーカイブス 「川端康成氏を囲んで」
  (伊藤整・川端康成・三島由紀夫氏の3作家が揃った動画)
・日本の歴史の面白さを紹介!にほんし博物館
 「川端康成ってどんな人?年表や代表作をわかりやすく解説」
ノーベル賞のメダル Award Oress

■「私のふるさと・茨木」2017年の自筆原稿の展示会の動画(twitter)です。
 (NEWSのためNHKサイトでは保存されていません)

川端康成文学館
所在地:大阪府茨木市上中条二丁目11-25
TEL:072-625-5978
開館時間:午前9時~午後5時 入館:無料
休館日:火曜日、祝日の翌日、12月28日~翌年1月4日
アクセス:JR茨木駅から約1.4km、阪急茨木市駅から約1.3km
車の場合:名神高速道路茨木インターチェンジから約7分
駐車場:39台(最初の30分は無料、以後30分毎に100円)


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